NMOSD、MOGAD、MSの病態差を示す補体沈着パターンを解明 ― Acta Neuropathologica に論文掲載
2026/03/07(土)
【研究成果のご報告】
このたび、高井良樹先生が筆頭および責任著者を務めた神経病理に関する論文「Characteristic patterns of complement deposition in NMOSD, MOGAD, and MS」が2026年2月9日付で国際誌 Acta Neuropathologicaに公開されました。概要は下記の通りです。
・NMOSDでは抗補体治療の有効性が確立していますが、他の炎症性脱髄疾患における補体の関与は十分に解明されていませんでした。今回の研究では、NMOSD、MOGAD、MSのヒト中枢神経組織を用いて、異なる活性段階における補体(C3d, C4d, C9neo)の沈着パターンを解析した結果、各疾患にそれぞれ特徴的な沈着パターンが認められました。これは神経病理学的な鑑別に有用と考えられます。加えて、MOGADでは、補体活性の強さの違いにより異なる病理型が存在し(TypeAとTypeB)、終末補体形成が強い病変ほどオリゴデンドロサイト傷害が顕著で、臨床的な重症度とも関連していました。
今回の成果は、これらの疾患の本質的な病態の違いを反映していると考えられ、今後の治療戦略の最適化につながる重要な知見と考えられます。
論文URL
https://link.springer.com/article/10.1007/s00401-026-02985-9
※論文はオープンアクセスで誰でもご覧いただけます
東北大学公式プレスリリース
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2026/02/press20260225-02-NMOSD.html
