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研究トピックス

GNEミオパチーに対するアセノイラミン酸の第I相臨床試験の結果

2018/09/06

 

Phase I clinical trial results of aceneuramic acid for GNE myopathy in Japan

Naoki Suzuki, Masaaki Kato, Hitoshi Warita, Rumiko Izumi, Maki Tateyama, Hiroshi Kuroda, Ryuta Asada, Akifumi Suzuki, Takuhiro Yamaguchi, Ichizo Nishino and Masashi Aoki

Translational Medicine Communications20183:7
https://doi.org/10.1186/s41231-018-0025-0
https://rdcu.be/5Z6m

【内容】
GNEミオパチー(または縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー)は希少難治性筋疾患の一つでGNE遺伝子(UDP-N-acetylglucosamine 2-epimerase/N-acetylmannosamine kinase)の変異によりアセノイラミン酸の生合成が行えないことにより発症します。不足したアセノイラミン酸を経口摂取することでGNEミオパチーマウスモデルの臨床症状が改善することが国立精神・神経医療研究センターの西野一三先生らのグループにより明らかにされました。この前臨床試験の結果を受け、ヒトでの安全性を確認するために、東北大学病院において第I相の臨床試験を行いました。少量から漸増し、徐放製剤を用いることで、アセノイラミン酸の血中濃度が上昇することを確認しました。一方、重篤な副作用は認めませんでした。この第I相臨床試験の結果を受けて、有効性を確認する第II/III相の臨床試験へと検討を進めることとなりました。

臨床試験登録情報
NCT01236898
UMIN000011532


(鈴木直輝)

 

 

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