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研究トピックス

【抄読会だより】 2020年9月23日

2020/09/23

 

Biological and clinical characteristics of gene carriers far from predicted onset in the Huntington's disease Young Adult Study (HD-YAS): a cross-sectional analysis.
Scahill RI, et al.
Lancet Neurol 2020; 19(6): 502-512.

【要旨】
核酸医薬がリードする神経変性疾患の創薬研究は、家族性/遺伝性疾患領域でこそ先行している。その真の標的は明確な症状発現時ではなく、広範な脳障害へと進展するずっと前(発症前)にある。著者らはHuntington病原因遺伝子HTT変異をもつ未発症キャリア(pre-HD)を対象に、多角的な臨床評価、脳画像、生体試料検査をおこない最早期バイオマーカーを検索した。そして、予測発症の約24年前の時点で、脳脊髄液neurofilament軽鎖タンパクの上昇がもっとも早期の病的イベントであることを発見した。 この時点で、pre-HD群は認知機能・運動機能が保たれ、精神症状も認めず、線条体容積がわずかに減少しているのみであった。このような発症前・早期が、HTT発現抑制療法による介入をおこなう適切なタイミングと考えられた。

割田 仁

 

 

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