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研究トピックス

招待レビュー「メンブレントラフィックが照らし出すパーキンソン病態解明への道」がTJEM誌に掲載されました

2017/06/30

 

Membrane Trafficking Illuminates a Path to Parkinson’s Disease.
Hasegawa T, Sugeno N, Kikuchi A, Baba T, and Aoki M. Tohoku J Exp Med. 2017; 242: 63-67.
[J-STAGE]

メンブレントラフィックが照らし出すパーキンソン病態解明への道
(H28年度東北大学医学部奨学賞金賞受賞:invited review)

消化酵素や神経伝達物質の分泌、細胞膜上の各種受容体やトランスポーターの発現調節等々、膜輸送(membrane trafficking:メンブレントラフィック)の例は枚挙に遑がない。2013年のノーベル医学・生理学賞は、細胞内輸送のメカニズム解明に多大な功績を残したRandy Schekman、James RothmanおよびThomas Südhofの3名の研究者に授与されたことからも判るとおり、近年医学・生命科学分野において同領域への関心が高まっている。神経疾患の分野でも、パーキンソン病を含めた様々な神経変性疾患において、膜輸送障害が神経変性を引き起こす根幹病態の一角であることを示す証拠が相次いで呈示されている。さらに、細胞内輸送は神経変性疾患における異常タンパク伝播現象(いわゆるプリオン仮説)においても重要な役割を演じていることが明らかとなっている。本レビューでは、最近明らかとなってきたパーキンソン病病態と細胞内輸送の関わりについて概説した。
(長谷川 隆文)

 

 
メンブレントラフィックが照らし出すパーキンソン病態解明への道.pdf (メンブレントラフィックが照らし出すパーキンソン病態解明への道.pdf)

 

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