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研究トピックス

封入体筋炎のアンケート調査

2016/11/08

 

Multicenter questionnaire survey for sporadic inclusion body myositis in Japan.
Suzuki N, Mori-Yoshimura M, Yamashita S, Nakano S, Murata KY, Inamori Y, Matsui N, Kimura E, Kusaka H, Kondo T, Higuchi I, Kaji R, Tateyama M, Izumi R, Ono H, Kato M, Warita H, Takahashi T, Nishino I, Aoki M.
Orphanet J Rare Dis. 2016 Nov 8;11(1):146.

封入体筋炎(sIBM)は、中年から高齢者にみられる原因不明で有効な治療法のない難治性かつ進行性の筋疾患です。病因に遺伝的要因、老化、ライフスタイル、および環境要因が関与している可能性があるとされています。
本研究では日本におけるsIBM患者の自然経過や問題点を明らかにすることを目的に、厚生労働省・難治性疾患政策研究事業、希少難治性筋疾患に関する調査研究班の協力により日本人sIBM患者さん、146例のデータを調査しました。さらに67人の患者と介護者に詳細なアンケートを行いました。sIBM発症時の平均年齢は63.4±9.2歳で、発症から診断までの平均期間は55.52±49.72ヶ月であり、早期診断が困難な疾患であることを示していました。主介護者は高齢の患者の配偶者であり、57%の患者は介護上の、また経済的な問題を訴えていました。
これらの調査を通じて、西洋諸国と同様の日本人sIBMの自然経過を明らかにし、またこれまで省みられることの少なかったsIBMの社会的問題を明らかにしました。

 

 

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