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研究トピックス

【抄読会だより】 2021年2月24日

2021/02/24

 

Meningeal γδ T cells regulate anxiety-like behavior via IL-17a signaling in neurons
Kalil Alves de Lima, et al
Nature Immunology. 2020 volume 21, pages1421–1429.

【要旨】
IL-17は感染症や自己免疫疾患において研究されてきたサイトカインであるが、近年個体の行動や精神運動への関与が示唆されている。本論文では、髄膜内に存在するγδT細胞がIL-17を産生し、マウスにおける不安様行動(Anxiety-like behavior)に関係することを示した。また、IL-17受容体がグルタミン作動性神経に発現しており、遺伝的にこの受容体を消去することで、不安様行動が減少した。このことから、髄膜に存在するγδT細胞由来のIL-17刺激が、環境に存在する抗原と生存行動の架け橋として存在することが示唆された。

井良樹

 

 

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